東海道五十三次旅4日目 ~小田原宿から三島宿~

 

はじめに

こんばんは。きつねうどんです。

本日はとうとう東海道で最大の難所と言われる箱根の山越えです。4日目にして難所が来るとは困ったものよ...ちょうど疲労も蓄積しているというのに...

この4日目の記事が初めて見たきつねうどんの記事という方に向けて平たく説明をすると東海道五十三次の宿場を回りながら東京から香川まで歩いて帰ろうとしている者です。

 

最初の記事はこちら

kitsune-udon.hatenablog.jp

前回の記事はこちら

kitsune-udon.hatenablog.jp

本日の経路

本日の経路は以下の画像の通り。

本日の経路

 

歩行経路① 08:50K's House Hakone→12:20箱根宿

起床事故を起こさずに無事に起き出発です。後の話ですが、昨晩は小田原泊ではなく箱根湯本まで登ってきてて正解だったなあという感想です。

とても快適に過ごせたホテルをチェックアウトし、いざ箱根登山へ

いきなりクソデカ坂が現れひぃひぃ言いながら登っていると途中で別の人が残してくれた棒切れを発見!これも後の話になりますが、この棒を借りたおかげでかなり楽に登れたと思います。とにかく転ぶ心配がグッと軽減されたのがかなり大きかったですね...

助け合いの精神を感じ、登山という趣味も悪くないなあ...と思い始めました。

別の人が残してくれた棒切れ

13個もある坂を登り切れるか不安になりつつ少しずつ歩みを進め、まずは畑宿に到着。

箱根関所までの坂一覧

畑宿に来て初めてまともな一里塚を見たかもしれません。ここの一里塚は江戸から数えて23番目の一里塚で4km×23番目=92kmポストを示します。

一里塚は本来男塚と女塚で対になっているのですが、これまでの一里塚は近年(といっても100年ほど前も含みますが...)の開発等で一里塚"跡"となっていたり、片側しか残っていなかったりしました。しかし、ここの一里塚は男塚も女塚もどちらも残っており、本当の一里塚を見ることができます。

畑宿一里塚

一里塚の脇を通り、いよいよ舗装されていない道へ。これはやべえなあ...と思いながら歩いていましたが、案外アスファルトよりも石畳の方が歩きやすかったかもしれません。アスファルトは常に足が斜めになる状態で上がっていきますが、石畳は平行な状態を保てるため、坂というよりは緩やかな階段を常に上っている印象でした。その結果、足への負担も軽減されたのかもしれません。真偽は知りませんが...

石畳

石畳が敷かれるよりもさらに昔は本当に舗装のされていない場所を通っていたようですが、そのときは相当足もびちょびちょになったんでしょうねえ...途中の看板に書いていたことですが、石畳は上手く水が捌けるように工夫されているらしく、先人の知恵は恐るべしものです...これまで社会科で歴史など必要ないと思っていましたが、この山越えで先人から学べることもあるんだろうなあと考えが変わりました。

 

途中県道732号線とぶつかることが何度かあるのですが、路面には雪が!高いところまで上がってきていることがうかがえます。そして道中でも3度ほど軽い雪が降ることがありました。

路面上に残る雪

再度途中から旧街道に入り進むと、いよいよ石畳の舗装すらされていない道にぶつかります。一昨日の雨のせいか、まだ水たまりが残っており、少し高いところに上って迂回せざるを得ないなど、険しい旅は続きます。

本来であれば水たまりが見える場所を通れるが今回は高いところを迂回

しかしこれらが昔の人が感じた自然です。いやむしろ今の僕よりももっと過酷な思いをしながら箱根頂上を目指したことでしょう。しかし自然も悪いことばかりではありません。都会の喧騒を離れ鳥の声だけを聴きながら道を進むと、そこには新しい命の芽生えが。

折れた幹に生える新しい命

どこの山でも見れることなのでしょうが、山登りをあまりしてこなかった人間からするととても新鮮に感じます。

そしていつの間にか元箱根付近まで来ていたようで、ふと目を前にやるとそこにはとてもきれいな芦ノ湖が!(写真撮り忘れました...)昔の人もこれを見て登り切ったという達成感を感じていたのかもしれません。そして元箱根の町まで下りていき芦ノ湖畔で少し休憩。靴を見てみるとぬかるみを何度か踏んだせいか泥が付着していました。

芦ノ湖周辺・元箱根

芦ノ湖

泥まみれ(?)の靴と靴下
箱根宿周辺

無事に登りきったかと思いきや、関所があるあたりまではもう少しだけ坂がありました...また、後述しますが、箱根宿を出てから頂上までもいくつか坂があります。

芦ノ湖を眺めながら休憩をし、次に向かうは箱根関所

ここには江戸幕府が江戸を守るために関所を設けていました。なぜこんな高いところに関所を設けるんだ!と思われるかもしれませんが、まさにそれこそがポイントで、高い山々に囲まれたこの場所だからこそ、自然の力を借りて、江戸への不法侵入や、江戸からの不法退出を防いでいたとのことです。

ところで、当時は現在のように自由に旅をすることもできず、江戸から京都方面に抜けたい場合は、通行手形を準備する必要がありました。通行手形なしに山を登ってここを回避しようとしたり、偽の通行手形でここを通ろうと欺こうとしたりした場合は、磔など(死刑)の罪は免れないようでした。

箱根関所にて

500円を払うと当時の関所の様子を再現したものを見ることができるのですが、これがまた興味深かったですね...

詳しくは覚えていませんが、何百年か前にベトナムから送られてきた象を江戸幕府の殿様に献上するために九州から歩かせたようなのですが、象にとってもやはりこの箱根峠は厳しかったらしく、箱根宿あたりについたときにはぶっ倒れてしまったようです。それのことを"象不快"と言い、その象が好きだった饅頭を小田原から仕入れるために"饅頭急用"といった手紙(?)のようなものを急ぎで出し小田原からその日のうちに饅頭を仕入れたりしたようですが、この象不快や饅頭急用という言い回しになぜかクスッとしてしまいました。

また、当時は女性への取り調べがかなり厳しかったようで、通行手形を持っていたとしても髪をほどいてそこに何かを隠していないかなど厳重に取り調べが行われていたようです。

この箱根関所には小田原藩の役人が5,6人で務めていたようですが、1か月交代で単身赴任をしてわざわざその都度小田原から登ってきているようでした。

このようにして目的である徒歩を忘れて観光をしているといつの間にか14:00頃に。そろそろ下らなければなりません。

歩行経路② 14:00箱根宿→19:25三島宿(江戸側見附)

箱根宿のあたりを出発し、ここからは下りかな?と思いきや、まだ上り坂がいくつか...

少し行ったところに道の駅があったのでちょこちょこ集めている道の駅きっぷを購入。

ついでに箱根のステッカーもあったので記念に購入。

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そして、どんどん登っていくと、とうとう頂上にたどり着きました!

また、箱根峠の頂上付近はちょうど県境になっているようで、やっと神奈川県を脱出し静岡県に!

静岡に突入できた喜びと箱根峠を登り切った喜びが爆発してわけのわからない自撮りを撮ってました。オタク気持ち悪いですね。(これ加工してるのでわからないと思うのですが、もろふわぬいと顔くっつけてニマニマしてます)

神奈川・静岡県境にて

時間もなかったので、昼ご飯はスキップして急いで降りようと思っていたのですが、偶然食事処があり、一度通り過ぎたもののやはり引き返して入店。トレーラードライバーの常連がおり、政治家はドライバーの現場がわかってないからわけのわからない法改正をするだの賃金が安すぎるだの色々話をしていました。私も実は流通関連のことを専攻していたのでこの手の話にはかなり興味があり意気投合しました。

そのドライバー曰く、4時間ごとの休憩は現実的に取れないそう。人手不足であるという問題も当然あるのですが、SA・PAの駐車場問題もあるそうです。一般車はSA・PAはたいていどこでも空きがあって止めることができますが、大型車のドライバーは駐車場に空きがなく、SA・PAに入っては駐車場が見つからず次のSA・PAを目指し、またそこでも同様に空きがなく次の場所を目指し...という苦労をしているようです。これは僕も知らなかったので興味深い話が聞けました。"お兄ちゃんが政治家なるならワイらが一票くらい入れてやるで笑笑"と言われましたが、あんなドロドロした環境に自ら飛び込みたくないのでやめておきます笑

まあしかしお偉いさんが現場を知らないというのは本当に大きな問題ですよね。

お昼ごはん

腹ごしらえをし、三島まではほぼノンストップで降りてきました。

だいぶ降りてきたあたりで"こわめし坂"という面白い名前の坂を発見。飯が怖い坂なんて面白いなあというツイートをすると、フォロワーさんから、"飯がこぼれそうなほど急な坂だからだよ"というリプが来ていました。確かに恐ろしく急だったため、ここで足の筋力をだいぶ使った気がします。

こわめし坂を無事に降りきったところで地図を見て、ここからは急な坂は無いだろうと予想。今回の箱根越えを助けてくれた棒切れとそれを残してくれた別の人に感謝し、棒切れを返却(?)

明日以降箱根超えをする誰かの役に立ちますように。

ありがとう。棒切れと残してくれた先人

このまま三島宿まで直行する予定が、ちょうどそのころフォロワーさんから"はつね公園という公園があるよ"というリプが。てかさっきと同じフォロワーさんなんやがなんでも知ってんなあんた、すげえよ。

ということでせっかくなので立ち寄ることに。

はつね公園で一夜を明かせば初音ミクと添い寝をしたことになるかな...などとばかげたことを考えながら、ちょうどトイレに行きたかったのでトイレだけ借りて退散。

はつね公園で鏡音レンの写真を撮るというなかなか面白い体験もできましたわね。これは歩き旅じゃなかったら行かないわこんなところ。

ミクレン(?)

というか、今ブログ書いてて思ったけどミクレンのキーホルダーリュックについてるからこれで写真撮ってきたらよかった失敗した........

 

まあいいや、はつね公園を出てすぐのところにローソンがあったので、先日のスパチャ祭りのときにもらったビール券とからあげクン券を使ってラストスパートを頑張ることに。

ご支援により無料酒とおつまみ。本当にありがたいお話

そして最後の坂を下りきったところに"箱根旧街道入口"の文字が!これすなわち降りきったということ!自分の足を褒めたたえ三島宿を目指す。

京都から来た人はここがスタート地点

そしてとうとう三島宿の入り口である新町橋に到着!今日は距離としては短かったもののこの時点で足にかなりの疲労が...

まあ800m超えの峠を歩きで超えてるんだから仕方ないよね...あとは快活まで数km頑張るのみ...!

三島宿 江戸側見附となる新町橋
歩行経路③ 19:30三島宿(江戸側見附)→20:30快活クラブ三島店

新町橋で何枚か写真を撮り、先を急ぐきつねうどん。

三島宿は昔の雰囲気も少なく、開発されたんだなあ...という印象でした。

三島宿の問屋場跡が途中の郵便局の角の所にあり、それに書かれた説明を読むと三島宿では人手不足が深刻だったそう。それもそのはず、三島宿に配属(?)になるとこの箱根峠を超えることになるため、誰もそんなところで働きたくないわなあという感じ。

三島宿 問屋場

そして歩くこと数十分、無事に本日の宿である快活クラブ三島店に到着!!

しっかり足を休めて明日に備えます...

本日の歩行距離と歩数

歩行距離は合計27km

歩数は41591歩

貯まったJALマイル

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かかった金額

食費

0円 朝ごはん

2190円 昼ごはん+酒

127円 ドリンク

513円(内支援金513円) 間食+酒

1394円 夜ごはん+酒

宿泊費

3280円 快活クラブ三島店

その他

500円 箱根関所観光施設代

600円 道の駅きっぷ+ステッカー

 

合計

8604円(内支援金513円)

感想

箱根峠は東海道の中で一番の難所なので、ここを超えることをできた自分に怖いものなしだなあという印象です。象ですらへばったのに1日でここ超えた俺しゅごい...!

あと山登り楽しいわこれ。今回は東京から京都まで向かう一環の中に偶然箱根峠越えが入ってたけど大自然の中をかき分けて進むこの体験はなかなかできないし、もし将来結婚して子供ができたときには一緒に登りたいなあなどというどうでもいいことを考えながら歩いてました()

車で上ることもできるしドライブも当然楽しいし好きだけど、自分の力で登った後に見るからこそ、より理解が深まる資料館の展示。百聞は一見に如かず。を感じた一日でしたので、ぜひみなさんも箱根登山してみてもろて。

東京から京都まで歩けとは言わんが、湯本から三島なら一日で十分歩けるし、これくらいの気温ならちょうどよいので楽しいわよ。

あと太陽が木々の隙間から差し込む瞬間、あの美しさは実際に見る以外に説明のしようがないくらい美しかったです。写真には撮れない、ぜひ自分の目で見てほしい。

 

今回は残念ながら頂上から富士山を拝めなかったので次回箱根登山リベンジしたいと思います(?)

けどそれなりに楽しかった。

明日からもがんばろー

 

明日の経路

今日の疲れがかなり溜まっているはずなので、明日は短めの経路で行きたいと思います。また現時点では新富士駅前の東横インを予約していますが、少し手前にある快活クラブでも翌日の予定には差し支えなさそうだったので、16:00前に着けそうで空きがあれば快活にして東横インはキャンセルするかもしれません。明日起きれるか否かにかかっている。

予定は以下の通り。

快活クラブ三島店→⑫沼津宿→⑬原宿→⑭吉原宿→快活クラブ富士吉原店or東横イン新富士駅南口

約24km

明日の予定

 

ではまた明日のブログでお会いしましょう!